前回のブログでは店舗をつくるにあたっての内装工事業者の「探し方」について説明しました。
では、その探した複数の業者の中からどのようにして最終的な注文先である内装工事業者を選べばいいのでしょうか。
ここでは、内装工事業者選びの基準となりうるいくつかの要素についてわかりやすく説明していきます。
見積書の金額
みなさまはまず、複数の業者から取った見積書の金額を見比べるのではないでしょうか。家電を買うときなんかも複数の販売店をピックアップして金額を見比べるのは誰でもやることですよね。
内装工事の金額についても同じようなことをして一番安い業者に頼みたいというのが消費者心理かと思います。
ですが、実際のところ、業者から上がってくる見積書の金額だけを見比べて決めるのはあまり良い方法とは言えません。
では見積書のどこに着目して業者を選べば良いのでしょうか。ここではその判断基準となりうるいくつかのポイントを説明していきます。
まず1つ目は、見積書の金額が明朗かどうかです。つまり、見積書の記載が具体的かどうか、ということです。
通常は、人工代(にんくだい)、つまり職人の手間賃と材料費は別々に記載されていることがほとんどですが、人工代と材料費が合算で「一式」と記載されていることもあります。
例えば「ドア取付 材工共 50,000円」のような記載がされていたら、それはドア自体の金額と手間賃合算で50,000円ということです。これで安ければいいんですが、実際にちゃんと積算すると高くなっているケースもあります。
高いと感じたら担当者にしっかりと別々で出してくれとお願いするのもありかと思います。
2つ目は、金額があまりにも安い場合は、追加工事費用を取られる可能性があるということです。
工事の見積書というのは専門用語だらけなので、素人の方がその内容を見てもちんぷんかんぷんということが少なくありません。それを良いことに、実際にお願いしたはずの工事が見積書に反映されておらず、その工事をお願いするには追加費用を要求されるということもあります。
見積書の金額が他社と比べてあまりにも安い場合には、工事内容の確認をしっかりと行うことをおすすめします。
担当者との相性
どの業者を選ぶにしても、結局は担当者との相性が最も重要です。地域で有名な業者を選んでも、担当者と相性が合わなければ自然と不満はたまっていきます。
これはフィーリングといえばそれまでですが、担当者の話し方、仕事の進めぶり、気遣いができるかなど、自分が重要だと思う要素と照らし合わせて決めるのが良いでしょう。
もしその業者がある程度の規模であれば途中から担当者を替えてもらうこともできるかもしれませんが、小規模なところだと担当者替えはできないことが多いかと思います。
極端な話、金額が多少高くても担当者との相性が良ければ金額の不満は帳消しになるくらい、担当者との相性はとても重要です。
現場や自宅・勤務先から近いか
内装工事業者が決まったら、その業者と何回も何回も打ち合わせを重ねることになります。基本的には業者がお客様のもとへ来てくれますが、遠方からだと業者はすぐに来ることは難しいですし、来てもらっても新幹線などを使えばその分経費がかかり、その負担はお客様の見積書に反映されてしまいます。
なので、できるだけ現場や自宅・勤務先から近い業者を選ぶことも重要な要素の1つになります。
内装のデザインや間取りの打ち合わせはメールや電話だけではなかなか難しいものです。実際に会ってあーでもないこーでもないと何回も打ち合わせを重ねることで、お客様と業者のイメージが合致していくものです。
また、飲食店を開業することができても、お店のメンテナンスはずっと必要になってくるため、業者との付き合いは続きます。これがあまりにも遠い業者だとメンテナンスのためにすぐ来てくれるというのはなかなか難しいかと思います。
以上の理由から、できればお客様の地域の業者を選ぶことをおすすめします。私の感覚的には、現場から車で1時間半以内の業者というのが1つの基準になるかと思います。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
今回は、探した複数の内装工事業者の中から、実際にどのように業者を選べば良いかについて説明しました。
選んだ業者とは打ち合わせからアフターメンテナンスまで長い付き合いをすることになります。良い業者の存在はお店の経営に欠かせません。今回の記事が読んでいただいた方の業者選びの参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。